2014年1月2日

映画 ニュージーランド映画 In My Father's Den

たまたまヤフージャパンでこんな記事を見かけました。ニュージーランド映画の歴代トップ10。ニュージーランド関連の記事が出てくること自体が珍しいので、今回ちょこっと言及してみたいと思います。

元記事 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131230-00000008-eiga-movi

この中でも今回は下から2番目の、In My Father’s Den を御紹介。


基本的には、物語は、一人の女子高生と、17年前に町と家族、ガールフレンドを捨てて海外に飛び立って行った男性が、父親の死をきっかけに故郷に戻って来た所から始まります。

その中でも、私を捉えたこの映画の3つの特徴は、

1、広く青い空、なだらかに連なる丘そして静けさ

物語は、セントラル・オタゴ地方にあるとある小さな町。名前は出て来ませんが、クロムウェル、アレキサンドラなどに言った事がある方なら出てくる風景に馴染みがあるのではないでしょうか。

この地方は、ワイン畑と果樹園で知られています。特にこの地方から産出される赤ワインの一種、ピノ・ノワールはワイン好きの方には知っておいて頂きたい一つです。

画面を通して私の目と耳に先ず飛び込んで来たのが、ここニュージーランドの青い空、様々な形状の白い雲、風の音、そしてひっそりとした田舎地方特有の静けさ。

東京に住んでいた時に比べると、遥かにそういったものが自然と目に入って来たり、感じ取れる様になりました。今では、東京に帰った時に真っ先に感じるのは音。もう暴力的なまでの選択を与えない、都会の音。暫く東京で時間を過ごすと真っ先に恋しくなるのは空間と静けさ。その二つがこの映画全般に観る事、聞く事が出来ます。

2、ニュージーランドの社会に潜む問題が幾つかが物語のバックボーンとなっている

ニュージーランドは人口450万弱の、南大西洋の端っこにひっそりと浮かぶ島国です。それでも決して天国ではなく、他の国と同様、様々な問題を抱えています。アルコール、ドラッグ、幼児虐待、性的虐待、暴力、それこそ毎日ニュースになっています。そして、オタゴのこんな小さな町でもそれは例外では無く、この物語の重要な背景となっています。

3、どんでん返し

ご多分に漏れずこの映画も最後に大きな、ショッキングな事実が明らかになります。この女子高生の自殺をきっかけに明らかになる事実は、残酷なまでにこの男性(確かジェームス?)の心を引き裂きます。

あまり細かい内容に触れるのは避けますが、本当にどこかで起こっていたとしてもおかしくない様な物語。

残念な事に、日本未公開という事で、きっとこの映画を日本で見れる事は無いでしょう。恐らくこの映画を見た事ある日本人も両手で数える事が出来るくらいなのでは?

それでも、もしニュージーランドにこれから移り住もうと思われている方にはお勧めの一本。決してここは純粋無垢な天国ではなく、このような問題も普通に抱えているんだという事を知る事が出来る良い機会となるでしょう。

最後に、映画の中で、パティ・スマイスの曲が象徴的に使われています。音楽好きの方なら何気に気に入るかもしれません。

それでは、今回は、In My Father's Den のご紹介でした。

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