2014年1月30日

Cascade Saddle カスケード・サドルの御紹介

今回は、カスケード・サドルの御紹介。

カスケード・サドルとは?

カスケード・サドルは、マウント・アスパイアリング国立公園内の、West Matukituki Valley(ウェスト・マトゥキトゥキ谷)にあるAspiring Hut(アスパイアリング・ハット)という山小屋と Dart Valley(ダート谷)にある Dart Track ダート・トラック上の、Dart Hut(ダート小屋)を結ぶルート上にある峠。

通常、カスケード・サドルと会話内に出てきたら、この峠の事か、またはこのルート(トラック)の事を指す。

クイーンズタウンとワナカ周辺にあるトランピング(トレッキングのNZ英語)のコースとしては非常に人気がある。

  1. アスパイアリング・ハット
  2. 最高地点
  3. カスケード・サドル
  4. ダート・ハット
距離と時間

下の写真の看板の一番下に、ダート・ハット15キロ、8−10時間とあります。


距離としてはそれほど長くはありませんが、標高差1300m位を超え、そして900m位下って行きます。しかも登りが所々急ですので時間がかかります。

アスパイアリング・ハット=標高465m位
最高地点=1780m位
ダート・ハット=標高900m位

見所

このルート上の最高地点は標高約1800mに位置し、天気の良い日はここから、
  1. ウェスト・マトゥキトゥキ谷
  2. アスパイアリング山
  3. ダート氷河 
が見渡せる、展望の良い場所として知られる。
  1. ウェスト・マトゥキトゥキ谷




     2. アスパイアリング山




    3. ダート氷河






注意事項

天候の悪い時は引き返す勇気を。このカスケード・サドルでは毎年の様に怪我、死亡事故が起こります。(こちらは地元新聞のカスケード・サドルの安全に関する記事へのリンク)

大抵のパターンは、
  • 海外からの旅行者
  • 装備が不完全、情報不足もしくは経験不足
  • 天候が悪化した時に、安全を中心とした判断を下さない
といったもので、道に迷ったり、スニーカー等の靴を履いていて足を滑らして滑落、天気が悪くなってきているのにも関わらず歩き続けてトラブルに陥るなど、『ああ、またかよ』と言わざるを得ない様な似た様なパターンばかりです。

今年に入り、なんとかこの様な事件を未然に防ごうと、この様な看板が設置されました。


この看板には、
危険
  • このルートは、天候の悪い時またはトラックが雪や氷で覆われている時は非常に危険です。
  • 雪、氷または雨の影響で滑りやすい事や、小川が大雨や雪解け水の影響で氾濫してる事がある。
  • トラックの状態や天候に関する最新の情報を入手して下さい。
  • 高山地帯を行くそして川を徒渉するのに必要な技術、経験そして装備をが必要です。
  • 以上の事を怠ると、深刻な怪我もしくは死に繋がる恐れがあります。
  • いつでも引き返せる様に備えて下さい。リスクを冒す必要はありません。
と書いてあります。

特に夏の初め、10月から11月にかけて、は森林限界(大体1000m)より上は深い雪に覆われている事が多いです。実際我々も12月初めに計画していましたが、雪がまだ腰までの深さまである所もあるという情報を聞いたので、延期しました。

また、もう一つ理解しておいて頂きたい事は、こちらの環境省(DOC=Department Of Conservation) でもシーズン初めは充分な情報が手に入っていない事もあるという事。

何となくお説教口調になってしまいましたが、これも皆さんの安全を気にしての事。

ぜひ安全で同時に楽しく、素晴らしい景色と経験を味わって頂きたいと思います。

それでは、今回はカスケード・サドルの御紹介でした。

また次回。

ちなみに、以下が筆者がカスケードサドルを友人達と歩いた時のエピソードを書いた投稿へのリンクになります。



宜しかったら併せてお読みください。