2016年12月25日

気がつけば着るものなんでもアイスブレーカー

世界に名の知れた、ニュージーランドのブランド、アイスブレーカー

以前にも何度か書きましたが、ニュージーランドメリノウールの一大産地。この国に住んではや15年。気がつけば着ているものなんでもアイスブレーカー社のメリノウール生地のものばっかりになっていました。

アイスブレーカー、ニュージーランドのサイトへのリンク。(英語)

この上着もそう。


このフーディーもそう。


まだまだ本当に呆れるくらい皆メリノウールです。

ここで全て写真でお見せするのも恥ずかしいくらい、他にいっぱいあります。

それこそ、上着だけでなく、サーマル=レギンス、手袋、ビーニー=ニット帽、靴下、などなど。

最近はアイスブレーカー、ルルレモンみたいなヨガっぽいのから、インナーだけでなく、ダウンジャケットみたいなのとかにも力入れています。

ニュージーランドでアウトドア好き。夏はトランピングに冬はスキー。そんな時にやはりコットン、綿の製品は着ていたく無いですね。

何故かって?

それは濡れると直ぐに乾かないから。
外で遊んでいると汗やら雨、雪などで体が濡れる、蒸れることは多いです。
その点、メリノウールの特性の一つとして、コットンより速乾性があるということが挙げられます。

また何日着続けても、体臭が衣服の繊維に染み込まないので、清潔っぽくいられるのも素晴らしい。

また羊毛という自然の繊維からできているので、
  • リサイクルが容易 
  • 生分解性
という特質も持ち合わせています。

そして、普通に洗濯機で洗える。でも、暖かい水で洗うと縮みますので気をつけてください。

その他、漂白剤も使用しないでください。生地が痛みます。

気をつけたい事

ここで一つ気をつけて頂きたい事は、ニュージーランドから個人輸入もしくは現地で購入される場合、サイズ、丈等ニュージーランド人向けになっています。ですので、袖や丈が少し長く感じることもあるかも知れないということを留意しておいてください。

決して安くは無いですが、一度買ってしまえば平気で長年持ちます。安いものを毎年買い換えるか、良いものを高いお金払って買って長持ちさせるかは貴方次第。

一つだけ言えるのは、一度この肌触りを知ってしまったら抜け出せません

それは私のコレクションの数にも表れています。

それでは、もし機会がありましたら、まずはアイスブレーカーを一度手に取って見てください。

また、こちらに以前このアイスブレーカー本社を訪れた時の事を書いた記事へのリンクも載せておきますので、良かったら同時にお楽しみください。

それではまた次回。



2016年3月21日

コロマンデル ピナクルズ


前回の投稿でコロマンデル半島でのキャンピングについて書きました。

その際に以前から行ってみたいと思っていた、コロマンデルにある、ピナクルズに登って来ました。

今回はそのピナクルズについて書いてみたいと思います。

ピナクルズとは




ピナクルズは山の名前で、コロマンデル近辺で人気の、標高759mで頂上からこの辺りが見渡せる人気の場所。ピナクルズハットという山小屋が頂上麓にあり、家族連れ、観光客など多くの人が、週末や、学校が休みの時に訪れます。

以前どこかで頂上からの写真を見たことがあり、ずっと行ってみたいと思っていた場所です。

今回オークランドに行く機会があり、それではとレンタカーを借り、行ってみました。

場所

コロマンデル半島の下の街、テムズからさらに14キロほど砂利道を車で行った終点から歩き始めて行けます。

テムズの街へは、オークランドの空港から2時間くらい。まずは南へ下り、そのうちコロマンデル半島という標識が出てきますのでそれに従って車を走らせていきます。

テムズの街に着いたら、というよりテムズの街に入って行く前に右に曲がり、Kauaeranga
『カウアエランガ』という谷に入って行き砂利道の終点まで行くとそこが歩きの出発点で大きな駐車場があります。

また、終点に向かう途中左手にビジターセンターがあり、ここでこの辺りに関する様々な情報が手に入れることもできます。


ピナクルズへ歩いていく


ピナクルズの頂上までは、片道7キロ、通常3時間半から4時間という表示が出ています。

こちらに公式の英語での詳細な説明へのリンクを載せておきます。

実際に登ってみて

砂利道終点の駐車場から歩き始めると、スタートすぐで川を渡ります。そして言うまでもなく登りが続きます。

途中このように石を並べて整えて作られた階段状のトレイルをしばらく歩いていきます。



このあたりはかつて、木材に使用するために木の伐採が活発に行われていた所で、どうやらその標高上で切り倒された木を引きずって運び出す為にこの様に道が整えられたそうです。

そしてしばらく急な階段状の道を耐えて行くとやがて登りも楽になり、次第に視界が開けて来て、高度を稼いだことが目に見えてきます。

そして、ピナクルズの頂上がこの様に見えてきます。


頂上までの最後の1キロはとても急で、この様に木の階段が続きます。


 頂上近辺からの眺め。



あいにくこの日は雲が多い日でしたのでこの様な景色でしたが、快晴の日には360度の辺りのパノラマが楽しめるでしょう。

覚えておきたい点
  • 水は出発前に十分に確保
途中にあるいくつかの川の水は直接は飲まないほうが無難でしょう。自分では直接見ませんでしたが、恐らく、途中のピナクルズ・ハットで水を補給することも可能だと思いますが、その水が雨水を貯めたものなのか、どこか近くの小川から引かれているのかを確認したほうが良いでしょう。雨水なら私なら平気で飲みますが、小川からの場合は一度沸騰させてからのほうがトラブルになる確率も下がるでしょう。
  • この辺り、この他にもまだ色々なトレイルがあります
このピナクルズへのトレイルは、この辺りにある無数のトレイルのうちのほんの一部分で、他にもこの辺りを散策できるオプションがたくさんあります。
  • この近辺にはキャンプ場が多数ある
カウアエランガのビジターセンターを過ぎると、砂利道の終点まで、左右にいくつものキャンプ場が並んでいます。詳しくはビジターセンター等で情報が入りますが、1泊10ドルで事前にチケットを購入します。また、私の選んだサイトには水がありませんでしたので、十分に水を確保しておくと後々困ることもないでしょう。

何かご質問等ございましたらコメントに残してなんでも聞いてください。

それでは、ハイキングで素晴らしい時間を楽しんで来てください。

また次回。

今回の言葉

It's better to burn out that it is to rust.

By Neil Young

錆びついて行くくらいなら燃え尽きたほうがいい。


2016年3月17日

コロマンデル半島、オークランドから車で2時間


今回は、北島、オークランドの南東にあるコロマンデル半島のご紹介。


コロマンデル半島と聞いて真っ先に思い浮かぶ見所は、
  • ホット・ウォーター・ビーチ
  • カセドラル・コーブ
ではないでしょうか。



綺麗な白い砂浜のビーチを散策したり、お湯の出てくるビーチで遊んだり。

しかし、ここで私がオススメしたいのは、もう少し観光客の少ない場所。

それは、
  • コロマンデル半島先っちょの海辺でキャンプ
両方とも、自力で行くしかないところですので、バス等ではいけないという事をまずはご理解ください。

今回の足

今回私はオークランドの空港でレンタカーを借りました。

Avis Rentacar で、3日半で$530。ニュージーランドにはレンタカー会社がいくつもあり、グーグルで調べればいくらでも出てきます。ですのでもっと安く借りることも可能でしょう。私はエイヴィス、ポイントが貯まるという理由で借りました。

借りた車はトヨタ・ヤリス。日本にあるのでしょうか?カローラを一回り小さくした感じ。

 茶色いのがヤリスで1台置いて左に白いのがカローラ。少し小さいのがわかるでしょう。



コロマンデル半島北部



こちらにこの地図のオリジナルのウェブサイトへのリンクを載せておきます。

そもそもこの辺りは、1800年代後半に起こったゴールドラッシュとカウリと呼ばれる木を材木として伐採する人たちで始まった所。

現在は、ニュージーランドの他の地と同じように、御他聞に洩れず牧場が続きます。

オークランドの空港からですと、計4時間強。テムズの街まで2時間弱、そしてさらにそこから1時間でコロマンデルの街、さらにもう1時間ちょっとでポート・ジャクソンのキャンプ場に着きました。

コロマンデルの街を過ぎると未舗装の砂利道になり、海岸線沿いの道が狭くなり、くねくねと道がなりますので、速度はそんなに出せませんので、思った以上に時間がかかります。

また多くの観光客がキャンパーヴァンで旅しています。彼らは普段そんなに大きな車に慣れてなく、そんなに速度出せない人たちが多いので、一度後ろに捕まってしまうとなかなか追い越せないというのも時間がかかる理由の一つです。

くれぐれも安全運転で。

キャンプ場

今回の滞在で私が利用したのは、
こちら各キャンプ場の英語の詳細へのリンクになっています。

またオンラインで予約等の手続きも可能です。

両方とも料金は一晩$13

両方のキャンプ場では、
  • 着いたらまず受付でチェックインしてお金払う。そうするとゴミ用のビニール袋をくれます
  • チェックインしたらチケットをくれますんで、それを車のダッシュボードに置いておく
  • 自分のテント張りたい場所を地図を見て選ぶ
  • 簡易式トイレ(ぼっとん便所)があり、トイレットペーパーもありました
  • 常温の淡水のシャワーがある
  • キャンプ場内にゴミのリサイクルの場所がある
調理する火は自分で持参しないと置いてありません。

ポート・ジャクソンキャンプ場

このキャンプ場には、入り口入って直ぐ、受付の建物の横に、屋根のついた、調理して木のベンチ座って食べる事のできる場所がありました。

 こんなサインが入り口に

 目の前が砂浜と海

フレッチャー・ベイキャンプ場

こちらのキャンプ場から直ぐにコロマンデル・ウォークウェイという海岸線に沿って走るハイキングのコースがあります。

またこちらは、屋根のついた避難できるような場所はありませんのでご注意ください。

さらに、こちらは牛の牧場に隣接しており、私の訪れた時は夏も後半雄牛が盛りついてもう叫びまくっていて、その声がそこらじゅうにこだましていたという事も記しておきます。


キャンプ場から裏山を見上げる

その裏山からキャンプ場を見下ろす

こんな景色が楽しめます

各キャンプ場、何をするかって言ったら、やっぱり海を見ながらのんびりして、少し歩き回って、マウンテンバイクやカヤックなんかで遊ぶのもいいですし、海に入って遊ぶのもいいでしょう。

というわけで、コロマンデル半島をご紹介してみました。オークランドから出て、でもあまり遠くには行きたくない行けない、少し人気の無い所でアウトドアで時間を過ごしたい方にはうってつけでオススメです。

出発の朝にこんな日の出が見れました
それではまた次回。

こちらの記事では、コロマンデルのピナクルズという山に登りに行った時のことも書いています。よかったら一緒にお読みください。

2016年3月15日

スチュワート島 ラキウラ・トラック

ニュージーランド最南端の国立公園


今回は、ニュージーランド最南端の都市インバカーゴからさらに南に30キロ海を隔てた所に浮かぶ島、スチュワート・アイランドにあるラキウラ・トラックのご紹介。

グーグルマップで場所を示しておきます。


先ずはこの島にたどり着かなくてはなりません。南島最南端からの行き方はふたつ。

行き方
  • フェリー
Stewart Island Experience Ferry スチュワート・アイランド・エクスペリエンス・フェリー

大人片道 $75
大人往復 $130

フェリーはBluff ブラフの街発着 (インバカーゴの街とブラフの街の間のシャトルサービス有り)

所要時間約1時間

スチュワート島、ハーフムーン・ベイにある船の発着所
  • 飛行機
Stewart Island Flights スチュワート・アイランド・フライツ

大人片道 $122.50
大人往復 $213.00

所要時間15−20分程

飛行機はインバカーゴの街の飛行場発着

空から見たハーフムーン・ベイの街
ラキウラ・トラック

ニュージーランドに9つあるグレート・ウォークス(最も有名なのがミルフォード・トラックの一つで、最も最南端に位置し、交通アクセスの面では最も難しい、手間のかかる所にあるのではないでしょうか。

このスチュワート島の国立公園は2004年に設立された、ニュージーランドで最も新しい国立公園です。


全長32キロ、通常2泊3日。両方向に行けますが、基本的にどちら周りでいっても1日目と3日目は海岸線を歩き、2日目は島を横断する形となります。


こちらに通称DOC、こちらの環境省のウェブサイトのラキウラトラックの詳細な説明へのリンクを貼っておきます。

ラキウラ・トラックはこんな所です

  • 比較的初心者でも楽しめるレベル

ニュージーランドに数あるトランピング(山歩き)のコースの中では、比較的体力を必要としないものの一つではないでしょうか。

  • ニュージーランド最南端の島にいるという事実
もうこの島の南には、南極行くまで人の住んでる場所はないという事実。これ以上人里離れた所でこんなアウトドア経験できることは滅多にありません。
  • そんなに高低差はないが、上って下っての繰り返し




こんな感じで、どちら方向から歩いても登っては降りての繰り返しです。またここは、泥だらけになることで有名ですので、ブーツを綺麗に保とうと思わないほうが全てにおいて楽になります。
  • 小屋は完全予約制ですので、前もってベッド代を払ってチケットを手に入れましょう
これはグレート・ウォークスにおける全てのトラックに共通しますが、いきなりポンと現れてもダメで、事前に小屋のベッドを予約する必要があります。これは各小屋ベッドの数に限りがありますので、そういう理由で小屋に泊まる人の数をきちんと管理しているということです。
  • 調理する為のガス、燃料が必要
小屋にはガス等のお湯を沸かす設備がありませんので、自分で持参せねばなりません
  • キウイが運が良ければ見れるかも?
これはキウイの足跡です

ニュージーランド固有の飛べない鳥、キウイ。この島は比較的数が多く、各小屋近辺に出没するのが多数確認されています。この鳥は夜行性です。もし夜になってまだ元気があるのなら、小屋近辺を少しうろうろしながら探してみるのも面白いかも。探す際のコツとして、この鳥は、鳴き声が大きいので先ずは見える前に聞こえてきます。
  • 蚊がいる
あまり皆さんには珍しくないかもしれませんが、通常ニュージーランド南島南部あたり、蚊はあまり見かけることが多くありません。こういう海岸線沿いにいるときに出くわします。特に小屋内で、夜に出てくることが多いので気をつけましょう。

と、スチュワート島のラキウラ・トラック紹介してみました。クイーンズタウンからインバカーゴまでは車で2時間。そんなに遠くありません。もしこの辺りで何か冒険をお探しならば、是非オススメです。

それではまた次回。

2016年3月9日

ニュージーランドのホテルに無いモノ



最近日本からの来客をお世話していました。

ある時、ふとその方から聞かれました。

『ニュージーランドのホテルには歯ブラシは無いの?』と。

今まで深く考えた事ありませんでした。

で、『どうなんでしょうね』なんてまずは答えたんですが、その後すぐに、

『そういえば、自分はいつもホテル泊まる時は自分の持って行くな』と気付きました。

そこで初めて、意識しました。

そうなんです、ニュージーランドでホテルに泊まる時には、歯ブラシはバスルームに置いてありません

上の写真の中でも、きれいに幾つものサイズのタオルがたたんであり、小さい石鹸、ガラスのコップ、予備のトイレットペーパーが見受けられますが、歯ブラシは見当たりません。

全くもって、些細な情報なのですが、知らないと上の方のように困る方もいる事でしょう。

ですので、一人でも多くの方にこのような状況に陥って欲しく無いがためにここにしるしておきます。

『ニュージーランドでホテル泊まる際は、事前に歯ブラシと歯磨き粉は自分で用意しておきましょう。』

それではまた次回。


2016年3月8日

オークランドのイメージ

今回短期でオークランドに滞在しました。そしてオークランドに対する考え方が根底から覆されました。

One Tree Hillからの眺め

突如、空からイナズマに撃たれた様に、突如目が覚めました。

今まで誤解していました。

これまで、『都会という割には大した事ねえな』くらいにしか思っていませんでした。
「クイーンストリート別にたいした事ねえし』っていつも思ってました。

でも、私の見方が間違っていたのです
オークランドはハワイみたいなんです

Devonportからハーバーブリッジを眺める

東京とか北京とかバンコクとは元が違うんです。
南太平洋の都会なんです。

デボンポートからシティを眺める

この突如の目覚め、今回タカプナとデボンポートをチョチョっと足を運んだ時に、一緒にいた友人の一言によって引き起こされました。

ですので、もし万が一、オークランドを以前に訪れて期待外れに思っている人がこの読者の中にいるとするならば、それは抱いた期待がそもそも見当はずれであった可能性があります。

オークランドに東京や大阪などの都市と同じようなものを期待してはいけないのです。

ここは、南太平洋の都会。ですので都会でありながらゆったりとした時間の流れを感じる事ができ、すぐそこには海があり、潮の風と匂いを感じてこそオークランドを直に経験するという事なのです。

すぐそこには海があり、ヨットがあり、南国風の樹木がそこかしこに並んでいる。

クイーン・ストリートから抜け出し、郊外の町並みに足を運んでこそ、真のオークランドを満喫できるのだという事を、今更ながらに感じた次第であります。

これからもなんども足を運んで、さらにもっとこの場所を知りたいなと今では心から思っております。

と、短いながら、公の場で、宣言してみたくなったので、こうこの投稿をさせていただきます。

今後オークランドを訪れる方も、『ここは南太平洋なんだ』という事実を心の片隅に留めておくと、さらにここを楽しめるでしょう。

それではまた次回。



2016年3月1日

NZの国旗変更の国民投票 その2 各旗を支持するそれぞれの理由


さて、前回はニュージーランドで今まさに行われる、国旗を変更するかどうかの是非を問う国民投票に関するこれまでの経緯を説明しました。

今回は、この背後にまつわることや、二つの候補の旗、一つはこれまでのもの、そして新しいデザインの候補に選ばれた二つ目のものについても少し掘り下げてみていきたいと思います。

ちなみに、このニュージーランド政府のウェブサイトを参考にさせてもらっています。


現在までの国民の反応

去年からことあるごとにキウイの間で話題になることが多くなりました。またフェイスブック等のソーシャルメディアでも活発な意見と主張をする投稿が多く見受けられます。

私の周りのキウイとの会話とフェイスブック上での投稿を見る限り、印象としては変える変えないの数は半々といったところでしょうか。

少なくとも私の住むクイーンズタウン界隈ではこの旗を変更するかしないかで、熱くなりすぎて感情的になって議論をする人たちというのは見たことがありません。

現行の旗

これは一つ目の旗。皆さんもどこかで目にしたことがあるのではないでしょうか?こちらの旗は1902年に採用され、これまで変更なく使われてきたデザインです。

ニュージーランドは1840年2月の6日に、ワイタンギ条約を結び、英国の植民地となりました。イギリスの連邦の一部となったわけです。

それは1907年まで続き、この年に自治領となり、事実上の独立国となりました。

ですので、英国と強い結びつきがあります。

それが旗のデザインにも現れていて、
  • 英国の象徴であるユニオンジャックが左上4分の1を占め
  • これまた英国の象徴の色である濃紺がベースとなっています
これに加え、南半球の象徴でもある南十字星が使われ、ニュージーランドを象徴するデザインとなりました。

また、第一次世界大戦には英国を助けるためにニュージーランドからも多くの兵士が北アフリカ、ヨーロッパそしてトルコに出征し、多くの犠牲者を出しました。

ですので、この旗を支持する人々の主張としては、
  • この旗のもとに多くの兵士が戦争を戦った
  • この旗で生まれ育ったから強い結びつきがある
  • 英国との結びつきによって、現在の法制度、政治システム、民主主義がある
だからこの旗で何が不都合があるのか?、なぜ変えなきゃいけないのか?ということになります。

さらに言うと、この旗の変更のアイデア、そして国民投票するということは現在の首相、ジョン・キーによって推し進められてきました。

彼は国民党の政治家。今で2期目。

このジョン・キー、いろいろ物議を醸し出して、私の周りでは人気ありません。

特に現在、他の大きな政治的問題、例えばTPPA 環太平洋戦略的経済連携協定を結ぶかどうかと言った問題、を抱えています。そしてこれに反対する国民も数多くいます。

ですので、国民の中にはこの大事な問題から我々の目をそらさせるためにあえてこんなアイデアを敢えてこの時期に出してきたんだと考えている人も少なくありません。

世界各国でも歴史的にふり帰って、政治家が何か大きな政治的決断を下さねばならない時、そしてその決断が国民の不利益になるような時には特に、何か他に注意が向くように仕向けてその決断を無理やり、強引に、時には国民の知らぬ間に押し通してしまうというのは常套手段の一つではないでしょうか。

また、この国旗変更の是非を問う国民投票を実現するにあたって、2600万ドルもの大金が費やされています。これはもちろん国民の税金です。

ですので、そんな金があったら他に使うべきことがあるだろうと考える人もいます。

そして、このジョン・キーはさりげなくなんとなく新しい旗を支持している、もしくは新しいデザインを肯定的に考えていることをほのめかすことたまにがあります。

という理由から、嫌いなジョン・キーが支持している新しい旗は見たくない、彼の思う通りにはさせたくないと現行の旗を支持している人もいます。

もしくは、他の新しいデザインが気に入ってそれに投票したけれども、それが選ばれなかったので、だったら今のままでいいやという人もいます。

新しいデザインの旗

方やもう一方の新しいデザインの旗。

この旗のデザインを見てみると、

  • 左上の黒は、オールブラックスを始めとしたこの国を代表するスポーツチームのユニフォームの多くは黒と白を基調としていて、ある程度国際的に認知されている所から来ています
  • 真ん中のシダは、これもオールブラックスのユニフォームに使われている、ニュージーランド固有のシダ、シルバーファーンです。
  • 現行の旗よりは薄い感じの真っ青な色は、ニュージーランドの真っ青な空と海の色を表しています
  • そしてきちんと南十字星も使い、さらにその配色は現行の旗と同じく、ここでイギリスとの歴史のつながりを肯定するものとなっています

こちらを支持する人には、

  • とにかく現行の旗はオーストラリアの国旗と似ていて紛らわしく、オリジナリティがない
  • 国旗を変更するだなんてこんな機会は滅多にないのだから、やらないってのはないだろう
  • もう我々はイギリスの植民地ではなく、れっきとした独立国である。故にユニオンジャックの入った植民地時代を思い起こさせる現行の旗はもう必要ない
  • カナダを見てみろ。あんなにアイデンティティにあった独自の旗をなんで我々も手にすることができないんだ
こういう主張をする人が多いように見受けられます。

面白いのは、今現在、ニュージーランドのあちこちで、家やお店に自分の支持する旗を掲げている人々も少なくありません。もしまさに今ニュージーランドを旅して周られている方で、疑問に思っている方がいらしたとしたら、これがまさにその理由なのです。

私も先日、マウントクック、テカポ方面に行くことがありましたが、所々でどちらかの旗が掲げられているのを目にしました。

ニュージーランドは、アメリカほど国に対する忠誠心をことあるごとに旗を掲げることによってこれでもかと誇示することはなく、一年のうちでも何か国の歴史を祝う時や、スポーツで代表チームが国際舞台で戦っている時、業績を上げた時などに旗を掲げる人が多いです。この面ではどちらかといえば日本に似てるとも言えるのではないでしょうか


最後に

この国民投票の結果は先ず、
  • 3月24日の午後7時に速報が発表されます
  • 最終結果は3月の30日にアナウンスされます

さて、二つのデザインの持つそれぞれの意味と、背後にある事情を見てきました。

ニュージーランドは普段は静かでゆっくり時間の流れる平和な国ですが、結果がどちらになるにせよ、それなりの騒ぎになることは間違いありません。

この国の歴史に残り、もしかしたらこの国の歴史を動かす、変える瞬間を目撃できるチャンスを是非逃さぬようお勧めします。

それではまた次回。



2016年2月29日

NZの国旗変更の国民投票 その1 これまでの経緯

最終的にこれら二つのデザインのどちらかに決まります

2015年5月に、国旗変更の是非を問う国民投票が行われると発表されました。紆余曲折を経て、いよいよ来る3月3日からこれら二つのデザインの中から一つがこれからのニュージーランドを象徴する国旗として選ばれます。この二度目の国民投票は3月24日が締め切り日となります。

これまでの経緯

現在の首相、国民党のジョン・キーの呼びかけに始まったこのあまり最近では先進国では聞いたことのない、国旗の変更をするかどうかの選択の是非を国民に問いかけるという、一大政治イベント。

先ずは、いろいろな話し合いが様々な人々、政治グループ、マオリの部族の代表を交えて行われました。

そして、一般からのデザインの公募が行われ、その際には10292もの新しいデザインが提案されました。

そのなかから、有識者等により先ずは4つのデザインが候補として選ばれました。

その後、その結果に不満を持った国民の、特にソーシャルメディアを通じた、働きかけによりもう一つデザインが加わり、計5つが新たなデザインの候補として正式に決定しました。

これがその時の、5つのデザインの候補

1回目の国民投票

この一発目の国民投票が昨年まだ記憶に新しい、2015年の11月20日から12月の10日までの期間を経て行われました。

その結果、この5つの新しいデザインの中から、このデザインが選ばれました。


もちろん、多数決ですので、これを選ばなかった人たちからは不満の声が多く出たのは想像に難くないでしょう。

まあ、でも、多数決で決まってしまったものはどうしようもないですからね

2回目の国民投票

そしていよいよ、この新デザインのものか、現行のデザインのものかを決める、一騎打ちの対決が始まるのです。

3月の3日から投票の受付が始まり、3週間の期間があり24で締め切り。

ちなみにこちらの投票は大抵郵送です。

そして、一騎打ちの相手の現行のニュージーランドの国旗はこちら。



1902年に採用され、今に至るそうです。南十字星を表す星が4つとイギリス連邦の一部であるという意味のユニオン・ジャックで構成されています。

まあ定番ですが、よくオーストラリアの国旗と混同されがちです。


まあ、紛らわしいやつなんでこんな扱いでいいでしょう。

こちらは6つの星があります。オーストラリアは6つの州で構成されているから6つの星。

オーストラリアはどうでもいいんです。

で、この投票により、より多くの票を集めた方が勝者。いたってシンプル。ややこしくなりようがない。(そう願いますが)。ジョージ・ブッシュが曰く付きですったもんだで選挙2回目勝ったのに比べたら、100倍シンプルで、正直で、後腐れなし。

さてこれから、ニュージーランドの動向からしばらく目が離せませんね。

次回はもう少し深く掘り下げて、検証してみたいと思います。

こちらが次の投稿へのリンクです。よかったら続けてお読みください。

それではまた次回。

2016年2月25日

売りに出されていた国立公園内のビーチが人々の寄付によって国民のものとなった件

最近ニュージーランドを賑わせている話題といえばこれ。

これはどういうことかと言いますと、国立公園内にある私有地のビーチが売りに出されていたのが、発起人の二人の呼びかけから始まり、ギブ・ア・リトルhttps://givealittle.co.nz というクラウドファンディングのウェブサイトを通じて国民から寄付を募り、200万ドル以上を集め、無事このビーチを買い取ることができたというお話。

場所

ニュージーランドの南島の北端にある、アベルタスマン国立公園内にあるアワロアと言う集落近くにある、7ヘクタールの土地。ここには800メートルのビーチがあるそうです。

どうやらこのビーチにたどり着くには、道路は通ってなく、最寄りの都会ネルソンから、まずは車で一時間行き、そしてボートで海をもう一時間行かないとたどり着けないそうです。

またこの街にはちょっとした自家用の小さい飛行機が離陸できる滑走路もあるそうです。なにせ人里離れたお金持ちの住むプライベートビーチだったわけですから、飛行機の滑走路も合点がいきます。



経緯

2016年1月初旬にこの私有地が売りに出されました。これを見た発起人のデュウェイン・メイジャーさんが、『こんな素敵な所は個人の手に渡るべきでなく、ニュージーランド国民全員がアクセスできる場所であるべきだ』という思いから、寄付を集めてこのビーチを買い取ろうというアイデアを思いつき、クラウドファンディングで募金を集めるウェブサイトでスタートしたことがきっかけです。

これはすぐにフェイスブック等で火がつき多くのシェアがなされ、メディアを巻き込んで一大ムーブメントになりました。

そして2016年2月24日の火曜の夜までに、約4万人を巻き込み、計2278171ドル、約230万ドルを寄付で集め、その日の夜の11時前に無事買い取ることができたというアナウンスがされました。

どうやら、この多くの募金の中には、政府からの35万ドルの寄付も含まれているそうです。

ここにこちらでのニュースで取り上げられた時のビデオへのリンクを貼っておきます。

こちらはチャンネル3のニュースへのリンク

こちらはチャンネル1のニュース

これから

ここからは私の想像になってしまいますが、おそらくどんな形であれ、この土地がこちらの環境省にあたる、DOC Department Of Conservation に移譲もしくは管理の委任の権利が行われ、周りのアベル・タスマン国立公園に合併、統括管理され我々一般市民にもアクセスができるようになるのではないでしょうか。

最後に

この様なことが可能になってしまうのがニュージーランドの魅力の一つと言えるのではないでしょうか。

恐らく、ここまでセンセーショナルに取り上げられましたので、向こう2年くらいはこの場所は人で溢れかえるのではないでしょうか?このことを知り、この場所に行きたいと思った方はそれを頭の片隅に入れておかれておいたほうがよろしいのではないでしょうか。

また、上にリンクを貼ったニュースの中で、知り合いが関係者の一人としてインタビューされていました。このなんとも小さな世界の具合がこれまたニュージーランドということで、今回の投稿を示させていただきます。

それではまた次回。





2016年2月5日

ニュージーランド航空、プレミアム・エコノミー


先日、ニュージーランドへ帰国の際、アップグレードの待遇を受け、ニュージーランド航空のプレミアムエコノミーで東京からオークランドに帰って来ました。その時の経緯顛末をここに記しておきたいと思います。

そもそもアップグレードとは?

通常ですとニュージーランド航空でアップグレードするには、OneUpというオークションシステムがあります。これは一つ上のクラスに移りたいという時に、自分で幾らまでなら出すという感じでオークションにかけるみたいな感じのもので、これでご自分の提示した金額が受け入れられれば、(恐らく)席の空き状況次第でそのフライトでのアップグレードが実現するというもの。

今回私の場合は、こう言ってしまっては元も子もないのですが、なんでだか良く判らないんですが、いつだかNZ航空からこのフライトのアップグレードに関するEメールが届き、それに従って希望しました。その時点で、その日のフライト次第で、この希望が叶うかどうかはその時まで判らないという事でした。で、実際無料でした。

こちらに料金の違いを示す画像を載せておきます。


どうやら普段ですと、エコノミーとプレミアム・エコノミーの料金差は日本円で5万円ほどといったところでしょうか。

プレミアム・エコノミーに乗ると

基本的には、座席が広くゆったりとしていて、サービスが良いという事でしょうか。

詳しく列挙してみると、
  • 席が広い
  • 席の下から足掛けが上がり、足を伸ばせる
  • 席が皮?で心地よい
  • 乗務員が名前を一人一人覚えている
  • 食事が豪華で、出来立てのアツアツ
  • 飲み物等もすぐに持って来てもらえる
私の乗った機種はB777-200。

なんだか、普段エコノミーの乗った時より、10時間ちょっとのフライトが短く感じました。

アップグレードに際しての注意

本来はこのアップグレードを申し込んだ際、母親も一緒ですので、これを母親に譲るつもりでした。で、当日、アップグレードしてもらえるならその場で言えば、簡単に席を変更してくれるだろうと勝手に推測していました。

が、現実は、席の名義変更はできないと言われ、席を交換することは出来ませんでした。

  1. 先ずは、出発ロビーのカウンターで荷物を預けチケットを発券してもらう時
  2. 搭乗口のカウンターで
  3. それでもダメだったので、乗務員に直接
3度トライしたのですが、結果は前述の通り。

教訓 

自分の欲しいものはきちんと意思表示を事前にしないといかん。ニュージーランドの基本『まあなんとかなる』ではなんとかならない時もあるんだなということでした。

これを機にこの記事をお読みの方もプレミアムエコノミーで一度自分にご褒美をあげてみてはいかがでしょうか?

それではまた次回。

2016年2月1日

Allpress Espresso Tokyo オールプレス・エスプレッソ・トーキョー

皆さんは、ニュージーランドがカフェ文化、コーヒーの質と飲まれる量(一人当たり)で日本のはるか先を行っていると言うのはご存知でしたか?

ラテでもない、カプチーノでもない、ニュージーランド(とオーストラリア)で飲まれている、フラット・ホワイトはご存知でしょうか?

私の知る限り、東京でそのフラット・ホワイトが、まさにニュージーランドで飲めるようなクオリティで飲める数少ない場所。

それがここです。その名も、Allpress Espresso Tokyo (日本語へのページへのリンク)

住所
〒135-0023
東京都江東区平野3-7-2
Ph: 03-5875-9392
営業時間
月曜日~金曜日 8am - 5pm
土曜日、日曜日、祝祭日 9am - 6pm
場所はこちら。


で、こちらが店の外からと、店内の様子。

もとは古い材木の倉庫を利用しているそうです。近所に違和感無く溶け込んでいます。

ニュージーランドにもありそうな木目の外装。

コーヒーの豆の袋がどっさりと積んであります。

素敵なライティング。

これは奥の事務所でしょうか。スタッフ専用と思しきコーヒーマシーンが置いてあります。

高い天井の屋内に構えるコーヒー豆の焙煎機。

このように豆が焙煎され、袋に詰められて出荷されます。

ここでは、もちろんコーヒーが楽しめるのと同時に、ここで焙煎された豆が個人ももちろん、卸し売りで買えます。

一杯コーヒーをいただきましたが、ニュージーランドで出てくるコーヒーと全く一緒です。とても美味しくいただきました。(値段の方は失念してしまいました!)

ニュージーランドで良く飲まれていた方、噂に聞いていて飲んでみたいと思っている方、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか?

それではまた次回。