2008年3月25日

映画 Into The Wild 荒野へ





このブログでも何度か紹介していますアロータウン、その町にある小さな映画館Dorothy Browns (ドロシー・ブラウンズ)で上映された映画Into the wild (インターネットで調べたら、日本語タイトルでは”荒野へ”となってました)を昨日観に行って来ました。

まずはこの映画館、非常に小さく席数は30席位?しかし一つ一つの席は普通の映画館に比べると非常に大きく広く、ゆったりと座れます。ここでは、クイーンズタウンにある映画館ではあまり上映されないようなハリウッド系ではない、英語圏以外の映画など、どちらかと言うと芸術系とでも言うんでしょうか、そういった映画が常に上映されています。

館内も普通の映画館に比べると、非常におしゃれで、またカウンターではカプチーノなどのコーヒーやちょっとしたビール、ワインもオーダー出来、上映中に席に持っていって飲みながら映画を楽しむ事が出来ます。またたくさんの本も売っていて、上映されている映画の原作の本などが買うことが出来ます。

さて、映画はと申しますと、監督はショーンペン。私のお気に入りの一人なんですが、デビュー作が下のインディアンランナーと言う作品で、これはアメリカを代表するロックシンガーのブルース・スプリングスティーンの1982年?頃の作品「ネブラスカ」(これまた下にリンク)と言うアルバムの中の1曲「ハイウェイパトロールマン」と言う曲に影響、刺激されて作った映画です。





また音楽は、Eddie Vedder エディー・ヴェダー、この人は90年代に出てきて一躍ロック界にその位置をつかんだバンド、パール・ジャムのフロントマンであります。映画のサントラでは、アコースティックな曲を幾つも披露しています。



原作はJon Krakauer ジョン・クラカウアー,この人は1994年5月に起きた、エベレストガイドつき登頂登山での悲劇を書いた本Into Thin Air、邦題は「空へ」で一躍有名になりました。





で、肝心の中身の方はと言いますと、20代前半の若者が、都会での一般の生活に背を向け、アラスカの荒野に旅立ち、一人で自給自足の生活を送ると言うのが主なストーリーラインですが、もちろんその背後には家庭の崩壊、物質主義に対する主人公の批判、荒野への憧れなどがあり、社会に出て行く前の若者の心の葛藤を描いた作品です。

原作の本では、ジョン・クラカウアーはジャーナリストであるので、もっと時系列毎に組み立てられ、取材に取材を重ねて主人公の足跡を追って広いアメリカを歩き回ります。

ぶっちゃけた話、主人公は生きてこのアラスカの荒野から出てくることは無かったのですが、その死因も著者の綿密な取材に基づいた推理から導き出されています。

また、この広いアメリカを主人公が当ての無い旅に出て、それを繰り返すたびに映し出される、素晴らしいアメリカの自然の様々な風景だけでも、一見の価値があります。素晴らしいロードムービーに仕上がっています。

ニュージーランドとは直接関係ありませんが、旅好きの方、今の生活に満足しておらず、なんか変化を求めていて、体がうずうずしてる方にはお薦めである一方、そういう人には危険でもあると思いますので、その辺はご自分の判断で。当方責任は一切負いません。

一つ注意したいのが、この映画館、予約必須です。クイーンズタウンでは、有名な無料の週刊の地元の新聞「マウンテン・シーン」が毎週木曜に発行され、その中にその週の上映される映画の時刻表が載ってますので、それを見るなり、インターネットで調べて事前に予約してから足を運んでください。また予約にはクレジットカードの番号が必要です。





Dorothy Browns
Phone: 03 442 1964
www.drothybrowns.com

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