雨の中トイレに行くべきか？それが問題だ アウトドアエッセイ その1

こんにちは。

今回はふと写真を見てて心に巡って来た思いをエッセイ風の文章にしてみました。

それではこんな感じです。

昨日の夜中に降り出した雨は今も降り続いている。しかも横殴りの雨。予報通り風も強く、寒い一日だった。６時間歩いてこの小屋に到着。途中ろくすっぽ止まらず歩き続けた。

ブーツの中までずぶ濡れ。何度か水量の増えた川も徒渉せねばならなかった。

気温もだいぶ下がって来ているのが感じられる。このままだと今晩はこの雨は雪に変わるかも。

まだ２月。真夏だというのに、もう秋の様。これだからニュージーランドの山は分からない。昨日の昼間までは肌が焼けて行くのが分かるくらい日差しの強い真夏日だったのに。

でももう大丈夫。小屋に着いて真っ先にした事は乾いた服に着替える事。

この小屋には他に誰もいない。もしかしたら今日は自分一人だけかも。こんな素晴らしい景色の見れる小屋を一人で独占か？何ともラッキー。

暖炉に火をつけ、石炭ぶっ込んでだいぶ小屋の中も暖かくなって来た。濡れたゴアテックスのジャケット、暖炉の近くに吊るして適当に乾かすか。

MSRストーブに火をつけ、お湯を沸かす。暖かい紅茶を飲んで体を温めよう。たっぷりの砂糖とミルクパウダー。気分はインドのチャイ。疲れた体に砂糖の甘さが沁み渡るのが分かる。

まだ陽が暮れるまでたっぷり時間はある。どう時間を過ごそう？音楽を聴く？本を読む？それともまったりと物思いに耽る？

何をしても構わない。まだ後二日ある。まだ後二日は自由だ。何の制約も無い。テキストもメールも電話も仕事も。

ただ、なんだかトイレに行きたくなって来た。雨がもう少し収まるまで我慢するか？それとも意を決してこの雨の中を外に出て走って行って来るか？それが問題だ．．．

それではまた次回。

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