2015年10月11日

羊を丸焼きバーベキュー

先日、友人宅で羊丸ごとローストしてのバーベーキューがあり、その一部始終に密着して来ましたのでご報告までにここに記事にします。

注意! 血とか嫌いな方はこの先読まれ無い方が宜しいかと

ニュージーランドと言えば

先ず、ニュージーランドと言えば誰もが羊の放たれた牧草地を絵として思い浮かべるのではないでしょうか。

まさにその通りで、羊は至る所にいます。

で、今こちらは春。春といえば新しい生命が誕生する季節です。そう、子羊=ラムの生まれてくる季節です。

だいたい早ければ、9月くらいから生まれたばかりにちっこいラムを母羊が世話しているのが見れます。

Spit Roast

スピット・ローストと読みます。これは、皮を剥いだ動物、ニュージーランドでは主に羊や豚が主流、を串刺しにして、ロースーター内でくるくる回転させながら火で炙ったバーベキューの事。

ニュージーランドでは、個人で所有してる人も中に入るのかもしれませんが、大抵は必要な時に借りて、レンタルして来ます。下の写真は我々が借りてきたもの。ガスで火をつけます。


で、このバーベキューするには羊を屠殺しなければいけないと言う事で、友人宅のファームに向かいお手伝いして来ました。

実際は、東京出身の私、銃を撃った事も無ければ、動物殺して内臓取り出して皮剥いだ事ももちろんありません。そんな私に対する、友人たちからの度胸試し、きっと面白い反応するだろうというからかい及びテストの部分も多分に含まれていたという事を皆さんに伝えておきます。

それでは一部始終をダイジェストで

では、写真をメインに、時系列に紹介して行きたいと思います。

この春今時でちょうど1歳に成ったラム、子羊をライフルで仕留めました。距離にして100m程でしょうか。もちろん私は見てただけ。 

先ずは頭部を切り落としました。首の骨が少し硬く、ナイフで結構力入れないと完全には分離せず。

 そしてお腹の真ん中を割いて内臓全てを取り除き始めます。

 あれよと言う間に任務完了。殺してから30分も経ってないでしょう。手慣れたもんで、内臓一遍傷つきもさせずに取り出してしまいました。

次に自宅のガレージに運んで皮を剥ぎます。 トラックの荷台にホイッという感じで載せて、ロープで固定していざ出発。

 上から吊るした方がやり易いし肉も清潔に保てるという事で、試案の末トラクターのシャベルにぶら下げるという決定を下します。

 ハイヨって感じでぶら下げました。ガレージの床が血で染まるとなかなか綺麗に取り除けないという事で板切れを下に敷きます。まあ、ガレージが血で汚れて奥さんが逆上したら大変ですからね。

 そして友人が少し皮を剥ぎ始めて手本を見せてくれ、そしたら私の番。何気に簡単に剥がれるもんなんですね。

 でも、やっぱり所々足とかトリッキーな部分もありました。

友人が『まあ、いいんじゃない』ってな感じでチェック。

このあとホースで全体を水で流し、草とか石とかを綺麗に洗い落としました。

そしたらビニール袋をかぶせて友人宅に移動。

前出のスピットロースターをトレーラー引いて借りて来ていざ羊をローストする準備にかかりました。 

 先ずは鉄の棒を体の中心に通し、両手両足をワイヤーで固定。きっちり縛っておかないとロースター内でぶらぶらしたりしてしまいますので注意。

 準備完了、いざ羊肉挿入。
鉄の棒両端が固定できるようになっていて、くるくる回転します。

あとはガスに火をつけ、蓋をして待つのみ。

 3時間半ほど我慢して、辛抱した結果がご覧の通り。実際は、前の晩もパーティーで疲れていたので私は家帰って少々昼寝してました。

家の中に持ち込んで、あとは食べるのみ。

こんな感じでスライスして皆で美味しくいただきました。

最後に

皆さんの誤解を招かないようハッキリさせておきたいのですが、いくら羊に囲まれたニュージーランドの生活とはいえ、しょっちゅうこんな事するわけではありません。やはりそれなりの理由のあるパーティーが催される時とか、特別な時にこういうことしますんで、その辺は覚えておいてください。やっぱあとかたずけ大変ですしね、パーティーは大きくなればなるほど。

というわけで、もし皆さんもニュージーランドで誰かの家招待されて、羊丸ごとバーベキューだったら、裏ではこんなことが起こっていると言うことを覚えておいてください。

それではまた次回。